●一般質問

 


「未来を見据えた街の整備と新しいスポーツ・文化の育成を目指して!」

無所属の会 ふるぼう知生

 無所属の会、ふるぼう知生でございます。私は今定例会において「未来を見据えた街の整備と新しいスポーツ・文化の育成を目指して!」と題しまして、1.バリアフリー化について、2.新しいスポーツ・文化の育成について一般質問をいたします。高野区長を始め、理事者の皆様の前向きな答弁をご期待申し上げます。

早速本題に入ります。先日私は日頃から親しくさせて頂いている西村修文京区議会議員から、坂下通りのバリアフリー整備計画についての情報を教えて頂き、文京区役所にヒアリングに伺いました。そちらでは道路課長を始めとする担当者の方々が懇切丁寧にご説明をしてくださいました。内容を凝縮してお話すると、文京区では平成27年にバリアフリー基本構想を策定し、それまで、部分的なものとして捉えていたバリアフリー化を路線で捉えるように変更を行い、1年間で350m以上の道路のバリアフリー化の実現を目標に掲げたということでした。そして区内の道路の中でも歩道が狭く、近隣に福祉施設も多数あり、地域からの要望の強かった坂下通りが選定され、今回の整備計画が生まれてきたということでした。

先日9月9日に、この坂下通りのバリアフリー化に対する地域住民と役所との意見交換会があるというので、私も参加させていただきお話を伺ってきましたが、今後については今回の意見交換会を踏まえてバリアフリー化の基本設計をし、それをもとに二回目の意見交換会を開催、その後に地元住民への説明会を開いてバリアフリー化詳細設計を今年度中に作り上げ、来年度からの4年間で工区を分けて工事に着手し、区間の工事を完成させる予定とのことでした。今回のことを機会に、私も改めて豊島区内のバリアフリー化に対して調べてみました。豊島区では池袋駅バリアフリー基本構想というものはありますが、豊島区は池袋地域だけではなく、他にも多くの地域があります。まず優先的に池袋地域のバリアフリー化を進める区の方針は理解しますが、他の地域にはいつ光が届くのか、すなわちバリアフリー化が進むのかシンプルに疑問に感じました。豊島区内の駅を中心とした地域ごとのバリアフリー化について、進捗状況をお示しください。そして今後の予定についどのようにお考えですか。豊島区全域のバリアフリー化に向け、未来を見据えた戦略をお聞かせください。

そしてここからは具体的な質問ですが、前述したバリアフリー化の計画案について、坂下通りとしての一体感をどうするかという問題が生じています。ご存知の通り、坂下通りは文京区大塚地域のみならず豊島区東池袋五丁目の地域も通過する道路です。今回のバリアフリー整備計画は当然ではありますが、文京区の地域のみが整備対象となっており、残された豊島区内を通過する坂下通りはこのままでは狭くて、歩きにくいマウントアップ形式のでこぼこな歩道が残されたままになってしまいます。区界とはいえ、道路を通行する車も自転車も、そして歩道を歩く歩行者も、豊島区や文京区というエリアを意識しながら通行するわけではなく、生活道路として使用しているわけですから、全体を通じて坂下通りは一体感を持った整備が必要であると考えます。せっかく文京区さんが、バリアフリー化を計画している今、「渡りに船」ではありませんが、豊島区も残された東池袋五丁目を通過する坂下通りのバリアフリー化を一体感をもって整備すべきと思いますが、区のお考えをお聞かせください。実際、先述した意見交換会の際にも、文京区民の方から豊島区側のバリアフリー化も進めてもらって一体感のある坂下通りにしてくれないと意味がないというご指摘もありました。地元に住んでいる方々の視点としては当然のことだろうと私も意を強くしたところです。

 更に、坂下通りから都電の線路を超えると、造幣局の跡地と朋有小学校、並びに豊島区立総合体育場の間の道路、すなわち補助177号線に関しても造幣局跡地整備の中で、歩道が整備されていくことが計画されており、坂下通りの終点、都電沿線から造幣局跡地に至るワンブロックについても歩道のバリアフリー化という観点で取り残してはいけないのではないかと考えますが、この地域の将来の可能性ということも見据え、区のお考えをお聞かせ下さい。

 坂下通りの整備と造幣局跡地の防災公園整備が行われることにより、近隣に与える未来の影響を考慮して対応していただけるようお願いいたします。

次に新しいイベントについてです。先日私の知人から連絡があり、面白いことをやっているので椎名町駅のそばにある金剛院に来てくれと言われ、すぐに向かいました。そこでは「DJダンスでフィーバー」というタイトルのイベントが行われており、金剛院前の広場には軽快なリズムに合わせてDJが掛け声をかけ、その声といっしょに若者たちがノリノリに歌い、踊っていました。金剛院という500年の歴史のある場所と、どちらかというと新しいジャンルの音楽とのコラボのギャップに多少戸惑いながらも、誘われるままに近くの陸橋の下に向かってみると、そこにはラップ音楽を流しながら、スプレー缶を使って絵を描いているアーティストがいました。そしてそこでこのイベントに深くかかわってくれた千葉県松戸市議会のDELI議員にお会いしたのです。DELI議員によれば、松戸市では近年、スポーツと音楽に満ち溢れた新感覚のワークショップイベントやコンテストを9月の第三土曜日と日曜日に松戸中央公園で開催しており、スケートボードを始め、BMX、トランポリン、ボルダリングなどオリンピック競技の子供たち向けの体験ワークショップを行っています。また、ダンスやスケートボードのコンテストもあり、とても盛り上がるとのことでした。文化都市としての高い評価を頂いている豊島区であるからこそ、幅広い分野のスポーツ・文化について理解をし、そしてそのようなイベントが開催できる場を提供してもらいたいと考えております。

私は先日、その松戸市のイベントを視察してまいりました。今年は台風の影響で雨が降ることが予想されていたので、さすがにボルダリングのワークショップはありませんでしたが、代わりに簡易的なバスケットコートが用意されていました。そして、前述した種目のワークショップやコンテストがあり、会場には所狭しと人が集まり、大変に盛り上がっていましたし、何よりも競技をしている、あるいは遊んでいる子供たちの目が本当に楽しそうにキラキラと輝いていたのが深く印象に残りました。

特にヒップホップのダンスコンテストには大勢の子供たちが参加しており、その人口のすそ野の広さに改めて驚いた次第です。考えてみると文部科学省が2012年に中学校の体育においてダンスを必修としたことをきっかけに、小学生から高校生の間にも一気にその波は広がり、最近ではヒップホップのダンスコンテストをあちこちで見聞きできるようになりました。私の娘も高校生の時はストリート・パフォーマンス部に所属していて、日夜切れのあるダンスをいかにしたら踊れるか努力していた姿が懐かしく思い出されました。

ストリートカルチャーという文化は、まだ日本では歴史が浅いですが、じわじわと人気が高まっていると感じております。多くのジャンルのスポーツや音楽、そしてアートにも触れながら、子供たちにも参加感を持ってもらう新しいタイプのスポーツ・文化として私は豊島区でもこのようなイベントを開催できないだろうかと考えております。もし行うとなれば、場所的には造幣局跡地に新しく整備される防災公園や、最近改装の計画が表明されている東池袋公園などが候補地かなと思うのですが、現段階でこのような新しいスポーツ・文化イベントの開催についての可能性についてどのように区はお考えでしょうか。

現代を一言で表すと多様性という言葉がキーワードであると私は思っています。豊島区が受け入れる文化も多様性を持ってもらいたいと思いますし、未来のある子供たちにワークショップ等を通じて様々な経験をしてもらい、自分の中に可能性や、存在意義を感じてもらい、自信をつけてあげられるような、そしてもしかしたら世界へと羽ばたいていく人材を生み出すきっかけになるような、そんな新しいスポーツ・文化のイベントを豊島区も是非検討していただきますようお願い申し上げます。

豊島区の未来を見据えながら、そして何よりも子供たちの未来のためにこれらの施策を実行してくださることを心から願いながら私の一般質問を終了いたします。ご清聴まことにありがとうございました。