●「これからが本当のスタート。南北大塚の諸課題を解決して大塚を全国区へ!」
平成29年6月21日 豊島区議会議員 ふるぼう知生
豊島刷新の会 ふるぼう知生でございます。今定例会において私は、「これからが本当のスタート。南北大塚の諸課題を解決して大塚を全国区へ!」と題しまして、1、大塚駅南口再整備事業完成後の諸課題について、2、大塚駅北口の整備について一般質問いたします。高野区長はじめ理事者の皆様の明快な答弁をご期待申し上げます。
さて、先の統一地方選挙から2年が経過しました。4年間の任期も半分が過ぎてしまったことになります。自分が掲げた公約に対してどの程度まで実現しているかと考えると焦る毎日であります。一方で国会中継やニュースを見聞きし、昨今の政治やマスコミの堕落ともいえる状況にため息ばかりの毎日ですが、無所属議員である私は、今後も政党によるしがらみの無い立場で、誰よりも、何よりも区民の皆様方のために発言をし、少しでも成果を挙げることが出来るよう頑張って参ることを改めて区民の皆様にお誓い申し上げます。
一番目の質問に入ります。先月の28日、大塚駅南口再整備事業完成記念セレモニーが挙行され、高野区長をはじめとする大勢の来賓の方々や、地元の町会長、商店会長、そして各種団体の長の方々が集結して盛大にお祝いをすることができました。大塚地域にとっては歴史的な事業を無事に終えることが出来てホッとしているというのが正直な感想であります。
振り返ってみますと、大塚駅周辺を考える会として平成5年より活動し始めて約25年、この間、考える会は豊島区や東京都、さらには国やJRにも要望を重ね、平成21年には南北自由通路の完成、駅舎の再整備が実現し、今回の駅前広場と地下駐輪場のオープンへとつながったわけですが、私も国会議員の秘書時代からこの事業にもう15年も関わってきており、大変感慨深いものがあります。高野区長をはじめ、区の関係各位の皆様の並々ならぬご尽力に心より感謝を申し上げるものでございます。
特に、オープニングセレモニーにおいて、高野区長のご挨拶の中で、長きにわたって大塚のリーダーであり、この会を引っ張ってこられた故荻村和一郎さんや故吉田明三元区議のことに触れていただいた時、私は目頭が熱くなりました。この大塚の地域を愛してこられた先人たちの想いを受け継ぎながら、もっと住み続けたい街、もっと輝ける街、大塚を目指して、今後も頑張っていかなければならないと決意を新たにした瞬間でもありました。
完成記念セレモニーの前後の土日に行われた「おおつか音楽祭」は、予定よりPR活動を行っていないにもかかわらず、大勢の方々に足を止めてもらい、駅前広場は人で溢れていました。通りすがりの方々も、何をやっているのだろうと関心を示し、耳に飛び込んできた音楽に惹かれて、その場で立見しながらずっと雰囲気を楽しんでいるようでした。そのことは、大塚という地域が、豊島区が目指している文化の発信拠点となる可能性を持っていることを証明したといっても過言ではないでしょう。池袋だけでなく、大塚においても文化を発信することができる。まさに大きな可能性を秘めた大塚が地域の底力を示し、大塚の知名度を全国区にする時がやって来たのだと確信をした次第です。
しかしながら、この華やかなオープニングセレモニーの裏で、今後におけるいろいろな課題も浮き彫りになりました。まず、この駅前広場における管理主体が複雑であることです。例えば、植栽や街路灯に関しては公園緑地課であったり、駅前広場におけるイベント等の運用に関しては都市計画課であったり、さらには清掃については土木管理課と、駅前広場を利用しようとする側から見ると、窓口が分散していて非常にわかりにくい仕組みになっております。しかも、文化の発信拠点という意味では、今後この広場を使って様々なイベントが企画されることを考えると、文化商工部が関わることも多くなるという側面も否めません。地元からすると、どこに相談すればよいか分かりにくく、窓口を一本化してほしいという要望もあがっております。ぜひとも地域に分かりやすい状況にしていただきたいと思いますが、今後の駅前広場の管理についてのお考えをお聞かせください。
更に、この駅前広場に、4本のソメイヨシノ桜の木と、471株のバラを植樹していただきましたが、南大塚都電沿線協議会の方々も年齢層が高くなってきたことにより、都電の沿線のバラを世話することだけでも大変で、とても駅前のバラまでは世話をする余力がないという現実的な問題も生じております。さらには広場の清掃に関しても、今のところ、だれがどのようにしていくのか、曖昧なままになっております。地元としては出来る限り早急に地域における組織を作り、地下の駐輪場と併せて一括運営管理できるNPO法人等の立ち上げを視野に入れておりますが、それが立ち上がるまで公園の清掃・管理をどのように行うかが心配事となっております。地域としても、最初の約束として極力ご負担をおかけしないと言って駅前広場を作ってもらったという経緯がある以上、出来る限り区に負担をかけないようにとは思っておりますが、さりとて、人材を集めることも容易ではなく、大変難しい状況に追い込まれております。
近い将来、大塚駅周辺を考える会は、駅前広場と地下の駐輪場を一括運営管理することが出来る団体に生まれ変わるべく発展的解消することを目指して、先日の総会でも、新会長を中心に方向性が承認されたところです。それまでの期間ぜひとも区のご協力をお願いしたいのですが、お考えをお聞かせください。
そして、先ほども申し上げたように、この駅前広場は何かしらイベントがあれば気軽にお客さんが集まってこれるような空間となりました。この空間を利用して様々なイベントを企画することが可能となっております。今後の目標としては、大塚で以前行われていた「七の日縁日」を復活させるということです。巣鴨地蔵通り商店街の「四の日縁日」は全国的にも有名ですが、大塚の七の日縁日も、今は故人となられた荻村元会長さんが晩年は毎日のように仰っていた言葉であり、まさに遺言として私たちは捉えています。それで、早速今年の7月7日と8日に、七の日縁日を意識したビアガーデンフェスタなるものを行う予定にしております。そしてその時にも、色々なバンドやアーチストを招いてお酒を飲みながら、歌を聴いたりしながら楽しんでもらおうと企画しております。今後、色々なことが企画できそうで大いに夢が膨らみますが、大塚地域のことだけではなく、豊島区全体で考えても、文化の風薫る豊島区、国際アートカルチャー都市構想、東アジア文化事業への挑戦など、豊島区の文化施策が注目を浴びている中で、この大塚の駅前広場が区内の文化の発信拠点の一つとなったと感じましたが、豊島区としては、今回完成したこの駅前広場についてどのように認識しているのでしょうか。今後もこの広場がそのような意味合いをもち続けるためにも、広場利用のためのルール作りを早急にしなければならないと考えます。どのような個人・団体であれば利用申請することが出来るのか、あるいは出来ないのか。大塚のみならず、駅のあちらこちらでストリートミュージシャンが音楽を奏でている昨今です。それも一つの音楽のスタイルだと思いますし、そこからスターダムに駆け上がったグループもいますから、やみくもに否定をしていてはいけないかとも思いますが、かといって野放図にしておくと、管理運営上支障をきたす恐れもあるかと思います。地元の方を含めた広場使用のためのルール作りをする必要があると思いますが、区のご見解をおききします。
また、この広場については、現在愛称の募集がなされておりますが、相応しい名前がつき、皆さんから愛され、そして正式なルールに則ってしっかりと管理運営されていくことを願っております。
更に、この駅前広場が完成したことにより、様々な問題や可能性が生じてきていると考えます。大塚駅前から南口に出てくると、歩行者空間としてとても広いスペースが確保されましたが、空蝉橋の方向へ一歩足を進めると、すぐに狭い歩道となり、点字ブロックもなくなってしまうという状況です。大塚駅においては、現在一日の乗降客数が5万3千人とも言われ、私も駅頭を行う時には常に見てしまうのですが、電車に乗ろうと空蝉橋から降りてくる方々と、地元企業に通勤するために駅から空蝉橋に坂を上ってくる方がぶつかってしまうぐらいに交錯しています。
100年に一度の大改修事業である大塚駅・及び駅前広場の再整備という認識のもと、未来における交通体系が現在のように自動車中心のものになっていることは考えにくく、むしろ思い切って歩行者優先の、そして地域の方々が集い、様々なイベントを企画できる公園のような駅前広場を作ろうというコンセプトの下、大塚駅前広場は完成しました。
そのような考えのもと作られた広場ですから、駅前を走っていた車両は減り、空蝉橋から降りてくる車道における交通量も非常に少なくなっていると感じます。だからこそ、その車道自体を狭くし、逆に歩道を広くする。そして、点字ブロックもつけることによって、駅に向かう人や駅から会社へ向かう人、そして視覚障がい者の方々も危険を感じることなく、余裕をもって歩くことができる歩道に整備してもらいたいと考えますが、今後の駅周辺のこの道路整備に関する区のお考えをお聞かせください。
更に視野を広げますと、以前私が昨年3月の予算委員会にて質疑応答をさせていただきましたように、大塚阿波踊りが開催される場所よりも南側の道路、すなわち補助80号線については、東京における都市計画道路の整備方針(第四次事業化計画)において優先整備が決定しており、無電柱化や歩道の整備がなされていくことを考えれば、大塚駅前から新大塚駅に至るまでの歩道については、大塚駅前の一部でインターロッキングブロックになっている所とそうでない所があり、統一感がありません。残りの部分もインターロッキングブロックにして整備をすることが必要であると考えます。また、そもそも道路における車両の交通量が激減している状況を考えると、道路の幅と歩道の幅をどれ位の割合にするかということも検討項目として上がってくるのではないでしょうか。大塚阿波踊りが開催されるメインストリートであることも鑑み、どのような道路や歩道にすることが地域にふさわしいかということの検討を始めてもらいたいと思います。
昨年の予算特別委員会における質疑においても、「補助80号線の整備に手をつける時には、北側の部分も一緒に取り組みたいと思っている。車道の幅をどうするかということも含めて根本的に見直していくべき」というご答弁もいただいておりますので、是非宜しくお願いいたします。役所は人事で担当課長さんが交代することが多々ありますので、改めて豊島区としての認識を確認したいと思いますがいかがでしょうか。
そして、更に申し上げますと、大塚駅から新大塚駅への道路が縦の導線であるとするならば、横の導線として西巣鴨中学校前や巣鴨信用金庫大塚支店のそばを通る桜並木通りがあります。この桜並木通りは、桜の季節になると、一斉にソメイヨシノ桜の花が咲きそろい、多くの方々がお越しになり、地元の風物詩の一つとなっております。高いマンションの上から見ても、桜の満開時にはピンク色の絨毯のように見えて、本当に美しい彩です。しかしながらそのピンク色の絨毯の景観を阻害しているものが存在します。それが電柱・電線です。豊島区においては、時代の流れの中で無電柱化を進める方向性に転換しており、巣鴨地蔵通り商店街の道路や学習院椿の坂の道路を優先的に進めております。大変結構なことであると理解しておりますが、安全・安心、防災という観点もさることながら、景観という観点も取り入れて無電柱化を進めてほしいと予算委員会で質疑応答をいたしました。現在において、豊島区の無電柱化について先行する2例の他にどのように検討が進められているのでしょうか。先ほどの例のみならず、景観という観点から早急に進めても良い地域もあるのではないかと考えますが、無電柱化施策の進捗状況をお知らせください。
二番目の質問として、大塚駅北口の整備について質問をします。先ほどは大塚駅の南口に関して質問をしましたが、南口の整備が終了した後には北口の整備をするということがこれまでの既定方針であります。北口の地元の商店会や町会を中心として構成する会議体が定期的に会合を開き、意見交換をしながら、大塚駅北口の整備に関して議論が進んできていると伺っております。現在まで、どのような議論がなされ、そして地域としてコンセンサスはどの程度できているのでしょうか。お答えできる範囲でお願いいたします。
私が聞いている範囲では、タクシープールの新設や駅前ロータリーの拡幅、さらには大塚北口商栄会への入り口の三角州の撤去やトイレの改築等が議論の主要部分であるとのことですが、北口の会議体の代表的存在である商店会長さんからは、特に駅から折戸通りへと向かう導線を明るくし、そちらへとお客さんを誘導することによって、商店街としての面的な広がりを持たせたいとのお言葉もありました。その点も含めて区としてのご見解と今後の展望、もしくは課題等がありましたらお聞かせください。
また、南口の地下に700台以上の自転車を駐輪できるスペースができあがりましたが、定期利用者のみを対象としており、オープンニングセレモニー時に拝見しましたが、まだまだ広く周知されておらず、利用者が非常に少ないと感じました。今現在で定期利用者は何名いるのでしょうか。そして今後どのように周知徹底し、利用者を増やすお考えなのでしょうか。北口においてはこれまでに歩道のスペースを使って多くの駐輪スペース及び駐輪台数を確保してきました。放置自転車台数で都内ワースト1位にまでなっていた状況から改善してきたこれまでの豊島区のご努力に敬意を表しますが、今後歩道上のコインロック式駐輪場は出来る限りなくして、南口の地下駐輪場を利用してもらえるように誘導していくことが求められています。そのためにはやはり、南北自由通路だけではなく、もう一本北口から南口の地下駐輪場へ移動しやすいルートを作ることが必要であると考えます。北口の駐輪場と南口の地下の駐輪場はどのように今後なっていくのか、どうなっていくべきなのか、豊島区のお考えをお聞かせください。
そして最近気になる現象があちらこちらで散見されるようになりました。現在、大塚では北口を中心として、ホテル等の開発事業のための建設あるいは計画ラッシュともいえる状況です。大塚駅北口ロータリーをまっすぐ向かうと、ちょうど正面方向の一等地に延床面積6000平米のホテルや店舗を用途とした建物の建設が始まっていたり、また大塚ビルという大塚の歴史とともに歩んできたようなビルもオーナーが変わる事によって、噂によりますとマンション等の計画も浮上したりしております。さらには、これは南口ではありますが、ホテルベルクラシックの目の前ともういうべき場所に20階建て、613室を有するアパホテルの建設計画があり、2019年の秋にはオープンになる予定とのことです。まさに、東京オリンピック・パラリンピックを迎えるに当たり、ビジネスチャンスを拡大しようと活発な動きが起きているようです。そのような動きを豊島区としてどの程度把握しているのでしょうか。そしてその大型建設は駅前の整備計画や大塚地域にどのような影響を及ぼすと考えているのでしょうか。大型開発を否定するものではありませんが、開発計画が街の目指す方向と同じ方向を向いているのかが重要です。もしも違う方向を向いているのであれば、調和の取れたまちづくりをすることはできず、結果的に大塚らしさが失われてしまうことも考えられます。そのような観点からも、区は民間任せというよりは、ある程度の情報を地域の方々にも共有してもらい、お互いが共存共栄できるように仲介の役を担ってもらいたいと考えます。
以上、今回は地元の大塚に関する質問のみを行って参りました。生まれも育ちも大塚ではない私ではありますが、今は故人となってしまったミスター大塚と言われた方々に愛され、そして政治家として育てもらいました。私の3人の子供達もこの大塚地域で公立小中学校の義務教育を受け、学校で、地域で育ててもらっており、子供達にとっては第一の故郷、私にとっては第二の故郷となっております。バックに何も無い私のような無所属議員を受け入れてくれる、人情味溢れる大塚です。今後も、大塚の地域に対する愛情は誰にも負けないとの自負を持って、発言・行動をしてまいる所存であります。
まだまだ可能性を秘めた大塚が、更に整備を進め、より発展することによって、豊島区にも刺激を与え、さらにはこの大塚モデルが全国でも有名な取り組みとして紹介される日が来ることを願いながら私の一般質問を終わらせていただきます。ご清聴誠にありがとうございました。