平成21年度(2009年度)予算要望

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平成21年度(2009年度)予算要望
豊島区長 高野之夫 様             刷新の会 古坊 知生

 区民の方々からのご意見・ご要望を踏まえて、平成21年度の予算編成にあたり、下記の内容を要望します。ご検討のほどよろしくお願い申し上げます。なお要望したいポイントについて先にまとめておきます。

I:行政の基本は教育であり、福祉である。教育は未来への投資である。更なる拡充を希望する。福祉についてはやみくもに増額せよとは言わないが、医療や介護の現場で今どういう問題点があるのかを的確に把握し、必要な補助を行き届かせるようにしてほしい。
II:税金の無駄使いを徹底的になくす努力をする。しかし本当に必要なものに対しては大胆に予算付けをする。
III:国や区の将来を考えると少子化対策を講じる必要性がある。国や東京都の動きを見ながらも、喫緊の課題として全庁あげて取り組む意識を持ってほしい。

【議会・総務関係】
1:費用弁償費について、議員各位でどれくらい交通費が掛かっているのかを調査し、その結果を踏まえて減額や廃止について検討していただきたい。
2:男女共同参画社会という言葉を否定はしないが、中身については再考する必要があると考える。日本の良き文化、伝統、風習を逸脱することを啓発するような考えがあってはならない。行きすぎをチェックできる制度を検討されたい。
3:長きに渡って同じ部署に、あるいは同じポジションにい続けている職員がいないかどうかチェックすることを検討されたい。マンネリと共に腐敗の温床となる可能性がある。
4:選挙管理委員会の委員報酬については、再考を希望する。労働に見合った適正な報酬額にすべく報酬委員会で検討されたい。
5:豊島区が本当に安心して暮らせる街づくりをするために、各種の環境浄化及び防犯団体への助成を更に充実してもらいたい。
6: 指定管理者制度については民間業者による運営のプラス面とマイナス面を検証して慎重に取り扱っていただきたい。公的な機関でやらなければならないものもあると考える。どこまでが公的なものでどこまでが民間でできるか、よく検討して頂きたい。
 7:今年度、インターネットによる議会中継が導入されたことは画期的なことであった。更なる情報公開という観点から、常任あるいは特別委員会などの範囲まで拡大することを検討されたい。議員が常に緊張感を持って委員会や会議に臨むことが必要と考える。
8:「広報としま」に載せる内容であるが、国として広報してほしいと依頼をうけているものでも豊島区の考え方というふうに区民は見るので、内容をしっかりチェックし、常識的に考えて違和感があると思われるものに対しては、載せないという体制をつくるべきである。
9:世代間のバランスのとれた豊島区を目指すため、少子化対策を全庁あげて取り組むことを開始されたい。
【福祉・衛生関係】 
1:路上生活者対策について更なる取り組みを希望したい。人権の問題もあろうが、迷惑を被っている区民の方々が圧倒的に多いことを考慮にいれて、安心・安全な街づくりを更に目指し、かつ本人が自立できるような本当の支援をする努力を続けていただきたい。
2:生きがいをもって文化活動・社会活動を営むために高齢者クラブの活動に対する区のサポートの更なる充実を検討されたい。
3:高齢化社会が進む中に、定年退職をして第二の人生を歩む方が多くなっている。高齢者の能力を生かすという意味で、シルバー人材センターの有効的活用の促進を希望する。
4:障害者自立支援法の制度により障害者自身の負担が増加している。本当の自立支援は何かということを考え、現場に合った形での豊島区独自の支援を検討されたい。
5:介護事業に携わる方が重労働、低賃金を理由に退職が相次ぎ、介護の現場に更に負担が増えるという悪循環が生じている。このままではこの制度そのものが危機に直面する恐れがある。人材の確保をする為に、報酬をはじめとする介護事業で働く方々の環境を整備する必要性がある。労働条件の改善を希望する。
6:街の銭湯が年々少なくなっている。豊島区においてもいろいろと検討はしていると理解しているが、公共の福祉に役立つ場所であるという観点から、また公共の衛生の問題からもあらゆる手を尽くしてこれ以上銭湯が減ることのないよう更なる支援をお願いしたい。             
7:生活保護法に基づき様々な扶助が実施されているが、その費用が年々旧速度に増加している。最低限の社会生活ができる程度に本当に必要な方だけが、最後の砦として受けることができるという本来の趣旨に合うように、チェックを厳しくし、厳正なる審査を求めたい。
8:身体障害者の方々に対する支援を区も積極的に行っていると理解している。タクシー券等、生活に必要欠くべからざるものに関しては、減額することなく例年どおりの援助をお願いしたい。
9:障害者用の自動車駐車許可証が発行されている。自転車にも駐輪許可証を発行するような制度を検討してみてはどうか。                                    
10:少子化の時代にせっかく子どもを産んでも預けるところがないという待機児童の問題については更に解決向けて取り組み、一刻も早く待機児童0を実現してほしい。
11:子どもスキップが保護者の方々から好意的に迎えられているが、それが逆に学校間の選択の原因となっているところもある。全学校に整備することをできるだけ急いで頂きたい。
12:生計困難者に対する利用者負担額軽減制度事業を多くの方々が使ってもらえるように周知徹底を図られたい。

【文化商工・清掃環境関係】
1:株式会社豊島にぎわい創出機構について、大塚・巣鴨地区において街の活性化を促した功績は大きく、存続を希望する。商店街を中心とする地域との共同出資によって成立した会社であるから、地域と密接に連携をとりながら、知恵を出し合うことを希望する。
2:アメリカ発金融恐慌のあおりで日本経済にも暗雲が立ち込めてきた。日本経済を支える中小企業を守る意味でも中小商工業融資事業の年利の見直しと、制度のPRを充実させることを検討されたい。
3:豊島区は商業の街であり、商店街振興が区の発展と密接につながっている。商店街連合会と連携を密にし、必要な施策を講じてほしい。
4:南大塚ホールや南大塚地域文化創造館の利用者が階段の上り下りをスムーズにできることにより文化活動が影響を受けないようにバリアフリー化をお願いしたい。また南大塚ホールでは年に3回程度映画会が行われるようになったが、開演中に入口を開けると光が入ってしまい、せっかくの映像あるいは雰囲気が興ざめになることが言われているので、工夫をお願いしたい。
5:スポーツも文化政策の一つと考える。健康であることこそが最も効果的な社会保障政策であるとの観点からスポーツの更なる振興を図られたい。
6:清掃・環境審議会において、将来のゴミ有料化が答申された。賛否両論あると思うが、それぞれの立場から議論する区民にオープンなセミナーなどを検討されたい。
7:太陽光発電に関する制度の充実と周知徹底を図られたい。また、それにともなう近隣との間に発生すると想定される環境権における条例的な整備にも着手されたい。
8:子どもがのびのびと運動できる広場、スポーツや自然環境にも親しめる広場をさらに促進してほしい。
【都市整備・土木関係】
1:南北自由通路完成後の駐輪場問題や駅前広場整備の検討が進行している大塚駅の諸問題解決に向けて、地元住民の意思をくみ取りながら、早急に進めてほしい。特に自由通路と都電との連結をどのようにするか、方向性を早く出していただきたい。
2:マンション建設時における業者とのトラブルが多発している。いまだ地区計画が定めてられていない地区に対して、地区計画の制度を周知したり、紹介したりしてみてはどうか。地区ごとに説明会をしてほしい。
3:自転車の駐輪場の整備が急がれるが、自動二輪車の駐輪場のニーズも増加していると聞いている。検討されたい。
4:池袋駅東口のグリーン大通りにLRTを通そうという区を中心として地元の方々の取り組みに一定の評価をするものであるが、区民の盛り上がりがまだ一部の人たちという感は否めない。LRTをせっかく通すのであれば、豊島区の多くの地域で利用されることが、多くの区民の理解を得やすいと考える。都電との連携も視野に入れながら、まずは乗り入れしやすい大塚駅までLRTが通るような路線の検討を希望する。
5:東池袋四丁目・五丁目地区においては先般、地区計画が制定された。今後マンション建設時において、いろいろトラブルが起こりうると考える。地域の方々に対する説明会を真摯に行うよう業者に徹底してほしい。
6:新婚世帯を支援する意味での住宅という事業を検討されたい。
7:新大塚駅付近の駐輪問題がクローズアップしてきた。放置自転車クリーンキャンペーン同時開催など文京区との提携を促進し、解決に向けて更なる努力を希望する。
8:道路交通法の改正により、自転車は歩道ではなく道路を走るということが明確化された。しかし逆に交通事故が起こりうる可能性が高まっている。自転車が安全に通行できるようにするために、また環境を重視する中に自動車の利用が減り、結果として自転車の利用者が増えることを想定して自転車専用道路、および駅周辺の駐輪場の整備を一層充実しておく必要性がある。
9:公共施設は公共の財産である。しかしいつかは必ず改築や新築などが必要なものである。民間のようにメンテナンスという概念を取り入れて少しずつでも基金という形で積み上げておかなければならないと考える。施設の整備や新築・改築のため、いざという時に使える基金の積み上げを検討されたい。
【教育関係】
1:教育改革に伴い「ゆとり教育」の見直しが明記され、カリキュラムや学習指導要領の変更がされることになっている。区の独自のカリキュラム・学習指導要領改革を望む。小中学校の時が最も知識を吸収しやすい時期であるので、大いに学力をつけるような方向性にしていただきたい。
2:小中学校の教科書の採択に関しては十分な時間をとり、慎重かつ有意義な議論ができるよう配慮してもらいたい。特に日本の文化・伝統を尊重させ、公益心や愛国心を育てるという観点から採択していただきたい。
3:教職員のレベルアップを図るため、ベテラン教師の経験とノウハウを生かす制度の導入を図ることを検討されたい。具体的には60歳を過ぎて定年退職になった教職員の中で、教育に情熱のある人を優先的に若手の教職員の指導員となる制度。その際、「教育豊島」の目指す方向性をはっきりと打ち出し、豊島区独自の教育基本条例等の制定も検討されたい。
3:現代の学校において、教職員の仕事は児童や生徒に対することだけでなく、保護者にどう接するかということも重要な問題になっている。いわゆるモンスターペアレンツ対策は現場の教職員の大きな負担となっており、本来の仕事に集中しづらい環境にある。いろいろな問題に関して、教職員の精神的な負担を少しでも軽減するために、カウンセラーやあるいは本格的にトラブルに対応できる体制作りの強化を検討されたい。
4:PTA役員の成り手が年々少なくなっているようだ。根本的理由を調査研究し対応策を講じられたい。PTAとして関わることの重要性を啓発できるように努めてほしい。
5:今後益々増加すると思われる外国人児童や竹の子学級の児童に対して、指導協力者を現場のニーズに対応できるように対策をお願いしたい。
6:公立学校と私立学校の学力の格差が問題となっている。家庭の経済的な理由により子供の学力が決定してしまうなら、「教育の機会均等」はもはや機能しないという状況になってしまう。文部科学省がある程度リーダーシップを発揮して対策を打ち立てるべきと考えるが、豊島区として公立学校の更なる学力向上に向けて、現状の成績で満足することなく取り組みを検討されたい。
7:学校のグランドの芝生化をお願いしたい。都学校のグランドは都会の中の数少ない子供の思いっきり遊べる場として、自然との触れ合いが子供の感性を高めるためにたいへん寄与することになると確信する。緑化政策の一貫としてさらに推進してほしい。
8:国際性豊かな人間を育成するために英語の授業を行うということは一見、聞こえはいいが日本人として日本語もまともにできないようでは真の国際人になりえない。母国語教育をしっかりすることが先ではないかと考える。日本語の美しさ、敬語などに見られるような対人関係を重視する文化を教えていくことが人格形成に大きく寄与すると思う。英語教育もさることながら、国語教育の充実を更に検討されたい。
9:道徳教育の充実をさらに進めていただきたい。道徳教育研修会を開催し、道徳教育推進協議会を設置しているということであるが、更に顔の見える協議会、高いレベルの道徳教育になるよう希望する。
10:男子児童と女子児童が体育の時に分かれて着替えをするが、東京都の指導としては4年生から分かれるようにとの事だ。豊島区もその方針だと聞いているが、現場においてはそうなっていない学校もあると聞いている。現代の子どもは発育が早い。しっかりと指導されたい。
11:男女平等教育が何を目指しているのかもう一度原点に立ち返ってほしい。クラスの中で、高学年になっても男の子と女の子の机を意図的に並べて勉強させたり、修学旅行で移動中のバスの中、男の子と女の子と隣の席に座らせようとしたり、異性を意識するようになっている時期に適当な対応ではないと考える。男女混合名簿や男の子にまでも「さん」と呼ぶような教育が何をめざそうとしているのか、またそこからどういうことが生まれるのか真剣に考えてほしい。
12:インターネットや携帯など現代文化が小中高生の教育環境を蝕んでいる。保護者に対して、現代に起こっている子供を取り巻く環境問題を認識してもらい、子どもの携帯所持の可否の検討や万一持たせるにしても、フィリタリング機能の徹底による効果を啓発するセミナーを積極的に行ってほしい。

以上